東部連続立体交差事業を再度見直し

広島県と広島市は東部連続立体交差事業について、2013年8月に見直し案を提示していましたが、全体の合意が得られないため、2015年6月に再度の見直し案を示しました。

今回の見直し案の概要は、鉄道高架区間の延長が約4㎞(県域2.7㎞、広島市域1.3㎞)としました。踏切は14カ所除去することにしています。また事業費は770億円(県域490億円、広島市域280億円)で工事期間は15年程度としています。また、向洋駅周辺の約2㎞をⅠ期、海田市駅周辺をⅡ期として事業を進めます。

元の計画案では、全体事業費が1050億円(県域660億円、広島市域390億円)、全長は6.3㎞(県域4.4㎞、広島市域1.9㎞)、工事期間は10年程度でした。これにより工事費は280億円減額されたことになります。一方で工事期間は5年程度延長されます。

最初の見直し案と比較すると、海田市駅周辺を山陽本線で1.1㎞、呉線で0.9㎞高架化するとしています。広島市域が0.4㎞、県域(海田町域)が1.6㎞高架化されます。また、海田市周辺の整備では高架の高さを4.7mから3.2mに引き下げて事業費を圧縮することにしています。

広島市域の事業費は、再度の見直しで0.4km高架化することにはなっていますが、高架にむけて徐々に登っていく部分になるため新たな費用負担はありません。事業費280億円の財源内訳は概略で国が150億円、広島市が120億円、JRが10億円と見込んでいます。

なお、前回の見直し案までは事業費について2001年の事業認可取得時の事業費で試算していましたが、今回の見直し案では近年の事業費単価をもとに試算しているため1割程度アップしています。

再度の見直しで海田市駅周辺を高架化することにしました。

再度の見直しで海田市駅周辺を高架化することにしました。

海田市駅周辺では高架を3.2mに抑えてコストを縮減します。

海田市駅周辺では高架を3.2mに抑えてコストを縮減します。